工法&断熱

建築物の躯体に鉄製や鋼製の部材を用いる建築の構造のこと。鉄骨造、S造、S構造とも呼ばれる(Sはsteelの略)。また、近年ではほとんど鋼材を用いるので、鋼構造と呼びかえることも少なくない。

メリット
  • 木材に比べ強度が高く、鉄筋コンクリートに比べ単位重量が軽いことから長い梁に利用でき、柱のスパンが広く、柱の本数も少なくてすむ。
  • ラーメン構造の場合は耐力壁が不要なので間取りの自由度が高く、リフォームも容易である。ただし、H形鋼の柱は弱軸方向に筋違いを配置する必要がある。
  • 重量鉄骨ラーメン構造では鉄骨は工場生産され、現地では組立作業のみとなるので、現場接合部の管理をするだけで建物の構造的品質を一定に保ちやすい。
  • トラス構造の場合、構造的な安定度が極めて高いので、体育館の屋根や鉄橋など、他の構造では不可能な長大スパンを実現できる。
  • 材質が均一である。
  • 工期が短い。
  • 建物を解体する場合、鉄が有価物であるため、解体コスト削減を期待できる。
デメリット
  • 構造材が不燃物なので火事に強いと誤解されるが、鉄骨は摂氏550℃程度で急激に強度が失われるので、消火に手間取ると一気に建物が倒壊する危険性を持っている。木造は火事に弱いと考えられているが、火で焼かれても柱の表面が炭化するのみで内部まで完全に燃えるには長時間かかるので、短時間に建物全体が崩壊するというケースは少ない。このため鋼材には耐火被覆を施すのが一般的である。ただし火災保険料は鉄骨の方が安いため、統計上は木造住宅は火災の危険性が高いと考えられる。
  • 材料強度は高いため、コンクリートや木質材料と比較すると断面を小さくすることが出来るが、座屈という現象が無視できなくなる。
  • 水分に触れると錆びやすいため、外部や水周りに用いる場合は、防錆処理を施すのが一般的である。
  • 木造に比べ約350倍断熱性が低いため、外壁を厚くする外断熱工法が良いとされる。
  • 構造材は強いが、工法は木造軸組み工法と同じであるため、地震に対する揺れに弱い。

鉄骨構造は大きく三種類に分けられ、木造軸組工法と同様に柱、梁、筋交いを利用したブレース構造、柱と梁を完全に固定(剛接合)して筋交いを不要としたラーメン構造、小さな三角形を多数組み合わせたトラス構造がある。

ラーメン構造とは。
ラーメン構造とは、柱や梁で建物を支える構造で、接合ずる部分がしっかり固定し、筋交いを不要にしています。鉄筋コンクリート造、鉄骨造が具体例で中高層マンションに用いられることが多いです。
トラス構造とは。
小さな三角形多数組み合わせたものです。三角形だと横からの力を加えたとき、ぶれにくく、非常に安定していて耐震性にすぐれています。ですので、橋や名古屋ドーム、京都駅などこの構造が使われています。一般住宅だと、この構造は梁部分に使用されることが多いです。
ブレース構造とは。
木造軸組工法と同じく、柱・梁・筋交いを利用した構造のことです。筋交いのある面を一定間隔で配置しますので、設計に制限がありますが横から加わる力に抵抗でき水平力が強くなります。鉄骨ブレース構造は主に工場などでみられることが多くありましたが、最近では住宅でも利用されるようになりました。なので、軽量鉄骨の場合は、ボルトを固定して横方向の力をブレースで支えるブレース構造が多いです。